Crystal Kay
Crystal Cafe 2012
2012.03.16 fri at duo MUSIC EXCHANGE(Shibuya)
Open 18:30 / Start 19:00
Crystal Kay初となるアコースティックツアー”Crystal Cafe”最終日は、まさにデリシャスな金曜日!
18時半の開場を前にCrystal Kayのタオルをマフラー代わりに首に巻いたソールドアウトとなったチケットを手にした沢山のファンが開場と同時にマフラー代わりから肩にかけ、開演を待つファンで埋め尽くされていく。
19時8分バンドメンバーが登場。
ドラムスティックで刻まれたリズムカウントと共に”Boyfriend-partⅡ-“からのスタートで歌声のみがステージに響く。
Crystal Kayの登場に更に湧く会場。
ソフトモヒカン風の髪型に、透け感のあるサイドを1点留めの白地のTシャツに細身のジーンズ、Dr.Martensの黒のショートブーツといったラフなスタイルであった。
まるでCrystal Kayの部屋に遊びに来たかの様な感覚にさせてくれる。
ステージ全てを使い右へ左へ曲に合わせ体をくねらせセクシーな動きが、いつもとは違い手の届く距離で見て感じる事が出来、ファンのボルテージも上がり、Crystal Kayとの掛け合いや、会場が一体になりジャンプしたりと”片想い”に続き、子供の頃を思い出して書いた曲”I play”が披露され、「ようこそいらっしゃいました!初めてのアコースティックという感じでツアー最終日なんですが、こんなに近いし、皆の顔、超見えるし!最高の思い出にして最後まで楽しんでいきたいAll right!?」と笑顔のCrystal Kayに「クリスタル愛してるー!」とのラブコールが響く。
ギターだけでこの曲をやりたいと”hard to say”が始まる。
♩~週末のPARTYは大騒ぎとRAPで始まる原曲とは違い、しっとりと始まったが『もっといい人』でCrystal Kayがギターを覗き込み、会場から黄色い声が。
好きな人の気持ちが分からないけれど誰にも取られたくない…そんな一度は経験しただろう恋愛のはがゆさをしっとり歌い上げたかと思いきや、アコースティックギターに自らRAPをはさみ「シュウヘイ(G)ばかり見てたけど何もないからね。イケメンだけど」と会場からは笑いが。
『こんなに近いのに気持ちが伝わらない』と曲に乗せ”こんなに近くで…”と更に切ない女心に火を点ける。
「久しぶりで皆の顔が見れるのがとても嬉しいです。福岡、大阪、名古屋、東京、皆とひとつになれたツアーだった。」と今回のツアーを振り返る場面も。
今までやった事が無い事をしたいと『CM特集メドレー』と題し、「まだムチムチだった」と4歳の時に初めて仕事をしてから少しずつ大人への階段をのぼっていったCrystal Kayのスペシャルメドレーが思い出と共に始まる。
―ここからはCrystal Kay『CM特集メドレー』の本人解説をそのまま残す事無くお届け。
Eternal Memories
「ビタミンウオーターのCMで、最初は30秒位のバージョンだったけれど問い合わせが多くてスタジオの中で棒立ちで、とにかくキレイに歌わなきゃと思っていた事を思い出す。13年経っても今でも好きな歌です」
曲中で『何飲もっかな~ビタミンウオーター』とアドリブを入れる場面もあり、懐かしさと共に照れながら歌うCrystal Kayが愛らしく感じる。
FLY AWAY
「全日空のCMまだ11歳だったから1日に何回も流れていて自分の声がテレビからきこえてくるとテレビの前にかぶり付き、デビュー前だったからテレビの画面に名前とか載っていなくて『これ私、これ私!』と興奮して凄く嬉しかった。デビューシングルのカップリングになりました。」
曲が始まるとwoo!と言うCrystal Kayが「パーカッションのビートが始まるとwoo!とかhoo!とか言いたくなるから、皆も気持ちいいなと思ったら遠慮しないでどうぞ!」とファンとの距離を近付けようとしている。
Two As One
「2005年の曲で私が19歳の時にTOYOTAのCMで今ではファミリーの様に仲良しになったCHEMISTRYのふたりと出会った曲。最初は結構恥ずかしがり屋だったけど、どんどん仲良くなっていって滅茶苦茶いい出会いだったな。」
KISS
「これも2005年のNTTドコモのCMで私も出演させていただいて鼻に携帯のカタチのペイントをして携帯が浮き出てくるCMでした。この曲で初めて大人のラヴソングを歌った歌だと思っていて、結婚式でかけたよって言ってくれる人が凄く多くて人生の大きなステップの瞬間に使ってくれて嬉しい。こないだの小田和正さんの
クリスマスの約束の大メドレーの中にも使われました。凄く光栄です。」
ここでも少しでもファンと近付こうとしている姿が見える。
After Love –First Boyfriend-
「それから何年か経ってデビューして10周年を迎えることが出来ました。2009年に今日の1曲目の”Boyfriend”みたいな曲を作りたいなと思って続編を作りたいと思って”Boyfriend-partⅡ-“の女の子が大人になって今その初恋の彼の事を想ってる様な歌詞にしたくてライターの西尾佐栄子さんにお願いしたら滅茶苦茶いい歌詞が出来て、男の人と歌うならやっぱり要(CHEMISTRY)がいいなと思って、お願いしてみたらOKもらってPVもCMも一緒に出られてすごく楽しくて更に友情が深まった曲」
FLASH
「そこからまた年月が経ち、大人の女になり、そろそろ違うCrystal Kayをみせたいなと思って。今までにない攻撃的な感じ…そこで生まれたのがWILD STYLEという感じでちょっとハードにメイクもキツめで後ろに2~30人イカツイ女の子が後ろに立っていたというPVを撮って。
CanonのCMはすごくキラキラしていて、その中から凄くカッコイイ俳優さんが出てくる訳ですよ。そんな印象的なCMで私の曲が使われていて凄く嬉しかったです。」
今日はCrystal caféという事で大人な感じでいきたいとJAZZYな感じでスイングしながらアカペラで聴かせる場面もあり、大満足の会場。
「皆、知ってる曲あった?そりゃ良かった!こんな感じでラフにいきたい訳ですよ」と会場からは笑いが絶えない。
「最近、私は自分の歌に対して真剣に考えている。自分の歌で人の心にド・ストレートに届く歌が歌いたいなと思っていた時に小さい時からリスペクトしていた世界のディーヴァ(歌姫) Whitney Houstonが亡くなってしまいました。彼女の歌って聴いてるとパワーもすごく感じるんだけど、信念がすごく感じられていつか彼女の様に人の心に届くような歌手になっていきたいと思っています。」
と、”I Will Always Love You”がアカペラから始まった。
色んな思いと共に届けてくれた”I Will Always Love You”に思わず涙している姿が会場のあちらこちらに見えた。
そして先日リリースされたばかりの新曲”ハルアラシ”が披露されたかと思えばホイッスルを片手にしたガラリと変わる会場。
なんと”マル.マル.モリ.モリ”のカヴァーからのRemixバージョンにRAPがプラスされ、ボサノババージョン。
「ブラジルからスペインに飛んでいきたい」と”Dream World”へ。
clap clap!と LIVEの良さが伝わってくる。
ステージにマイクスタンドと黄色いベースが出てきた瞬間、Crystal Kayがベースを披露。
「皆、ハンドパワー送ってね!」と会場からはステージへ両手を伸ばし、沢山のハンドパワーが送られる。
「と会場と『tonight!』と、手を左右にひらひらさせて掛け合いを楽しみながら会場を後にするCrystal Kayに沢山の拍手が送られる。
まだまだCrystal Caféを楽しみたい!と鳴り止まないアンコールに応え、再びステージに。
移籍第1弾シングルとなった”Superman”のピアノバージョンを届けてくれた。
『空を飛べるわけじゃないし、時を止めることもできない それでもyou are my heroずっと』この歌詞に共感したのは恋する乙女だけでは無く、恋を忘れかけていた現代人に幅広く気付かせてくれた話題の曲でもある。
どんな凄い事が出来なくとも、自分にとってのヒーローはすぐそばに居る。それに気付いた時、忘れていた気持ちが再び燃え上がる。
“恋におちて”でラストかと思いきや「ステージから降りたくない!」とアカペラで3月14日に発売されたばかりの”デリシャスな金曜日”のワンフレーズを歌い出すと会場もCrystal Kayに続けと大合唱。
「発売したばかりなのに皆知ってるの?嬉しい!!」と会場をバックに写真を撮って拍手と共にステージを去った。
帰り際「今日のライヴで元気もらえた」との声が多く聞けた。
最近のライヴでこんなにも笑いと感動が絶える事ない空間に居たのはどの位ぶりだろうか。
4月15日、Crystal Kayの地元でもある横浜BLITZにて東日本大震災復興支援チャリティライヴ”Unbreakable spirit”が行われるのでそちらも是非。
[TEXT by オオタニヒトミ]
[PHOTO by Yuji HONDA]