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LIVE REPORT

CHEMISTRY

10th Anniversary Tour -neon-

2011.07.10 sun さいたまスーパーアリーナ
Open 15:30 / Start 17:00

デビュー10周年を記念として発売されたベストアルバム[CHEMISTRY2001-2011]がロングセラーを躍進しているCHEMISTRYの10th Anniversary tour -neon-ファイナル@さいたまスーパーアリーナに潜入。開場された時の外気温は35度と猛暑日だったが、ファイナルを待ち望んでいたファン達により会場内はそれ以上のアツい熱気に包まれていた。

今回のツアーのタイトルにもなっている”neon”とは、デビュー10周年と、10番目の元素記号:Ne(ネオン)をかけている。ネオンのプラズマは希ガス中で最も激しい光を放つ。客席に広がるペンライトで作られたネオンの絨毯がCHEMISTRY10周年をお祝いしているかの様だ。
ステージ上のスクリーンに赤オレンジのネオン色が映し出され、今回のツアータイトルである”neon”の文字と共にCHEMISTRYの二人が登場。
黒のテーラードジャケットを着た堂珍とオレンジ色の縁のサングラスとダブルライダースジャケットを着た川畑がダンサーと共に「MOVE ON」からのスタート。センターに設置された花道に赤のスポットライトがあたり、「merry-go-round」に乗せ、会場中央へ。
客席から照らされているペンライトの上を歩いているかの様な2人に、今回のツアータイトルにもなっている”neon”がより一層輝きを増してくれる。
「Shawty」のイントロが流れ、会場から黄色い歓声が響く。この曲は期間限定の新ユニット・CHEMISTRY+Synergyとして発表され、注目を浴びた。
MCが入り、2人の息の合った掛け合いで『皆でアツい1日にしましょう』に対し、会場から男性の声で『愛してるよ~!』の声に会場は笑いに包まれ、幅広いファンに愛されながら、心から10周年を楽しもうと応えるCHEMISTRYにファンも応える。

ここから切ないバラードが続き、「君のキス」では、堂珍からの川畑へのバトンがあり、”どうしても愛してる”という複雑な心情を抱えた歌詞に思わず胸が熱くなってしまう。白いステージのスクリーンに色んな色の「why」の文字が映し出され、更に胸が苦しくなる。様々な”why”が色の変化により気持ちまでも映し出す。
誰もが思う”why”を舞台演出により相乗効果が生まれ、思わずこみ上げてくる涙でステージが見えなくなる程に。誰もが経験した事があるだろう「愛しすぎて」では”人はいつも終わった恋に夢を見るけど、この胸の炎は、まだくすぶり”とある。
引きずる恋愛が多いとされている男性の気持ちを切なく歌い上げる姿に思わずため息が出てしまう。スクリーンには、窓が映し出され、そこからは季節と共に変化していく一本の木が見える。アコギに乗せ、窓には雪が積もっていて、まるで想いが募っていくかの様に雪は降り続けた。

CHEMISTRYが結成され、デビュー時にカバーしたSmokey Robinson and The Miraclesの「Ooo Baby Baby」を披露。
花道に用意された2つのソファーとシェードランプがそこにはあり、スクリーンに映し出された夜景が大人の色気を演出。

CHEMISTRYになる前、”川畑堂珍”としてデビューするきっかけとなった「最後の夜」を続けて披露。思い返せば、あれは11年前。某局テレビ番組”ASAYAN”の公開オーディションでデビューが決まった2人。”20世紀最後男子ヴォーカリストオーディション”の最終選考に残り、仮デビューとして発表されたこの曲だが、当時デビュー前のEXILEのATSUSHIやNESMITHを押しのけての華々しいデビュー。あれから10年が経つ。

ここでDJタイムが始まり、Chris BrownやMusiqが流れ、スクリーンには、特大ミラーボールがキラキラと回転し、そこからスクリーンに映し出されたのは、まるでタイムマシーンに乗って過去に戻っているかの様な映像。
画面には”CHEMISTRY/ELEMTNTS MEDLEY/SUPER HIT SINGLES”の文字が次々に登場し、PVやプライベート写真、ライヴ映像と共に全34曲ものメドレーが始まり「PIECES OF A DREAM」からのスタート。
年数ごとにタイムマシーンは動き、PVの映像とコラボし、PVと同じアングルで背中合わせになり歌う「It takes two」もあった。

CHEMISTRY+Synergy第2弾シングル「Keep Your Love」でメドレーが終わり、ダンスタイムに入る。
今回ダンスを披露してくれたのは、keito、Rui、Chihiro、AKIHIROの4人。

衣装チェンジも終わり、ここからは多彩なダンスが見どころとなり、スクリーン上で即席のMVを作っているかの様に見えた。
会場がひとつになり、会場と少しでも近付こうとしている姿が印象的であり、DJ SHUYAのスクラッチが心地よく響き、スクリーン一面に宇宙が映し出される。
金テープがドカーンと宙を舞い、クオリティの高いダンスと歌唱力。
バックミュージシャン一人一人の紹介をし、スクリーンに映し出されているカメラに向かい、堂珍が顔を近付け、舌を出す姿に思わず胸をギュっとつかまれてしまった。
客席に向かい、感謝の言葉を何度も繰り返し、ステージを去ったCHEMISTRYにアンコールの声や拍手が鳴り止む事は無く、ペンライトが揺れ、スクリーンには、星空が。「a better tomorrow」で流れ星が見え『俺らの歌、届いてますか?』とMCが始まった。きっとあの流れ星は、CHEMISTRYの歌を聴きたいと集まった沢山のファンに対し、願いを叶える為の流れ星だったのではないだろうか。
今日がツアーファイナルという事もあり、CHEMISTRYから重大発表があった。
8月10日に新曲「Independence」がリリースされ、カップリングにはお互いのソロ曲が収録される。8月27日CSでツアーファイナルが放送される事が決まり、DVD化される事も決定。また今回初の試みとされる”自分で創るフォトブック”の発売も発表。自分だけのCHEMISTRYが作れるとあって、ファンにはたまらない一冊となるだろう。
期間限定でTwitterを始め、秋からソロツアーが決定し、来年2月には全国ツアーも決定したという盛り沢山の発表に乗せ、捨てきれない夢を抱えた2人が新しい一歩を踏み出していくという新曲「Independence」を歌いあげる。
『明日で丁度、地震から4カ月が経つが、少しでも皆に元気になってもらえる様に』と被災された方々にエールを送っていた。
当日の朝、大きな地震が関東を襲ったばかりだった。

ネオンのプラズマは希ガス中で最も激しい光を放つとされている。
最も激しい光を届けてくれたCHEMISTRYのネオンは、節電対策をしていたと言われていたステージをも明るく照らしていた。

[text by Hitomi Otani]



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