Berryz工房 vs jealkb
やれんのか!!!2MAN企画 アイドル VS ヴィジュアル系 渋谷編の巻
2013.05.31 fri at SHIBUYA-AX
open 18:00 / start 19:00
jealkb×Berryz工房 異色の2組が熱く交わる夜!
この日、異色の2組による対バンライブが、SHIBUYA-AXで行われた。
ロンブー淳(の弟、haderu)率いるjealkbと、あの”ももち”が所属するBerryz工房のライブ…この組み合わせを見て「何かのバラエティ企画?」なんて思う人もいるかもしれない。しかし、ここで目にしたものは紛れもなく、本物のビジュアル系バンドと本物のアイドルによる、ガチンコのライブであった。
開演前の会場には、手に真っ赤なハンカチーフを巻き付けたjealkbのファン(通称ジュアラー)と、色とりどりの推しメンTシャツに身を包んだBerryzファン(通称ベリヲタ)が入り乱れ、異様な空気が漂っていた。
そんななか、先陣を切るのはjealkb!シャ乱Q「ズルい女」に乗せて登場したメンバー達に、黄色い歓声が飛ぶ。
「今日はアイドルとビジュアル系が初めて交わり合う日です!」と会場を盛り上げると、歌の前に丁寧な振りの指導が。ちなみにその振りには呼び名があり、手を前に伸ばすのが”GLAY”、横に振るのが”SMAP”、拳を突き上げるのが”長渕剛”という。
この説明に会場は爆笑の渦に包まれ、一気に観客の心をつかむと、その勢いのまま一曲目『誓い』を披露。haderuのセクシーな歌声と力強い演奏に合わせ、GLAY、SMAP、長渕が咲き乱れ(笑)華々しくライブがスタートした。
『kills』では間奏で観客に「ベリヲタ!ジュアラー!つんく!」と叫ばせ、さらに「この日のために新曲を作ってきました」と披露したのはなんとBerryz工房の楽曲『本気ボンバー』。この演出に大いに沸くBerryzファン。ちなみにこの曲をやることはBerryzメンバーにも知らされておらず、当日のリハーサルでも行わないという徹底したサプライズだったようだ。こんなに対バン相手に歩み寄ってくれるバンド、こんなにその場にいる全員を楽しませてくれるバンド、他に絶対いない。]
どんどんヒートアップしていく会場に追い討ちをかけるように繰り出された『julia』では、観客のジャンプで会場が上下に揺れたような感覚に陥った。
ラストの『shell』は引きこもりの為に作ったという楽曲。「学校行け!」「行け!行け!」という激しい掛け合いは異様なまでの一体感で、最高潮の盛り上がりを見せた。
つづいて登場したのは、Berryz工房!一曲目からいきなりギターサウンド全開の『愛の弾丸』で”対バン”ということを強く意識したパワフルな歌とダンスに会場は熱気と興奮に包まれる。
「アイドルだからってナメられないよう、かっこよくキメる!」とMCで宣言すると、6月19日発売の両A面シングルのナンバーを2曲続けて披露。
『ゴールデン チャイナタウン』は複雑なフォーメーションのダンスで魅せる、煌びやかな一曲。『サヨナラ ウソつきの私』はメンバー全員の高い歌唱力を惜しみなく披露するセクシーな楽曲となっており、どちらも結成10年目の本気を見せつけるようなパフォーマンスであった。
さらに後半はアゲ曲を連発。曲名通りに『すっちゃかめっちゃか~』に盛り上げると『友情 純情 oh 青春』では楽しそうにステージ上を駆け回り、最後は『一丁目ロック!』のサビの「wow wow wow」というコーラス部分を会場全員で大合唱して締めくくった。
アンコールでは、2組揃ってステージに登場。この日のためにダンスを覚えてきたというBerryz工房と共に、まずはjealkbの王道アイドルソング(!)『傷心マキアート』をコラボレーション。ラスト一曲はBerryz工房の最上級のお祭りソング『cha cha SING』を全員で歌い踊り、多幸感いっぱいにステージは幕を下ろした。
終演後も、鳴り止むことのない「Berryz最高!」「JKB!」という両グループを讃え合うコール。本物のビジュアル系バンドと本物のアイドルによるガチンコのライブは、どんな対バンよりも温かく楽しい、最高の一夜となった。
[TEXT by Reina Hikasa ]
[PHOTOS by Yuji Honda]