MINMI LIVE TOUR 2014 “BAD”
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2014.12.14 thu at Zepp DiverCity
open 18:00 / start 19:00
母、女性、年齢という枠を飛び越えた、新生MINMI!
本能を揺さぶられる、sexyで刺激的なセミファイナル東京公演!
2014年12月14日、最新アルバム[BAD]を携えての、全国19ヶ所21公演[MINMI LIVE TOUR 2014 “BAD”]セミファイナルが、Zepp DiverCityで行われた。この日は、全国各地で雪が舞うほどの強い寒気の影響で、外出するのも億劫になる寒さ。足早に会場へと向かうと、ツアーTシャツ&タオルで寒さをもろともしないファンの姿が。MINMIライブでは必携のタオルは、毎回評判の新作を始めお気に入りのMINMIタオルを持ってきていて目を楽しませてくれる。お子様エリアが設けられているのも、MINMIのライブならでは。クリスマスが間近とあって、サンタクロースのコスプレをしているファンも多く見られ、華やかなムード。1階のフロアも、2階席もファンの熱気でムンムン。毎度、あの手この手で楽しませてくれるMINMIのライブ。今回も期待が高まる。
突如流れる、臨時ニュース。「会場近くで放火及び窃盗事件が発生。犯人グループは、心に火をつけ、現在もその心を持って逃走中。」モッズコートの怪しい人物が、必死で追う警官を挑発しながらの逃走劇を展開。パトカーのサイレン音が鳴り響く暗闇の中、ステージ中央に現れるシルエット。沸き起こる大歓声に包まれ、サングラスに黒の上下、赤いライダース姿のMINMIが登場!左右にダンサーを従え、まずは、アルバムタイトルでもある『BAD』のサビを披露、”こんばんは!初めましてMINMIです”と自己紹介がてら軽快なラップの『EZ』へと繋げる。「みんなの歌声をきかせてよ!」と『TONITE』『LOTTA LOVE』を立て続けに披露すると、観客も総立ちでジャンプの嵐。序盤から一気に会場をMINMI色に染め上げる。「ここで最高傑作のBADなショーをやりたいと思ってきました!」とMINMIがシャウトすると、大歓声とホイッスルで応える観客。「ほな、BADな暗号いってみようか?」と、ももいろクローバーZが生みの親という「MINMI~~ファイヤぁーーーーー!!!」など、オリジナルコール&レスポンスを繰り出しフロアと大盛り上がり。そして、真冬でも踊るわ、歌うわ、跳ねるわと、会場の温度を急上昇させるアッパーチューン『ハイビスカス』『MONSTER SUMMER』や、女ゴコロを歌った『walk-in closet』『jealous』を畳み掛けるように披露、十分にあったまった会場に投入されたのは、キラーチューン『サマータイム!』。タオルを振り回し、おなじみ”めっちゃヤバい”コールで、エンジン全開の観客。
ライブ中盤、王道ダンスホールレゲエの『#ヤッチャイタイ』を披露した際、普段は完璧なDJ CHIKOが、タイミングを外すという不測の事態が(笑)次に失敗したら「全員でコケる」という関西流の責任のとり方を実行するというMINMI。期待通りにDJ CHIKOがポカしました!ステージ上のツアーメンバーやMINMIもコケました!とここまでは良かったのだが、コケてない観客を見て「いつの間にか冷めた大人になりやがって…」と笑いを誘いつつ「床で会おう、諸君!」という勇ましい一声を投げかけると、会場全体が最高のコケを披露し、「前代未聞のZEPP DIVERCITYで将棋倒し!」とはしゃぐMINMI。
そして、そのまま笑いのステージへ。本ツアーダンサーの6人組男性レゲエダンスチーム、ATTACK DEM SQUAD のリーダーMILOとMINMIの、大爆笑#ヤッチャイタイコント劇場へ。「もしもし~。え?レインボーブリッジを封鎖した?!..古い古い!もうそんな話分かる人少ないかもしれへんやんか~。」というツッコミを入れつつ「え~。DVD見るだけやで~。(でも本当は..ヤッチャイタイ!)」と恥じらう関西弁の乙女を熱演。あまりの盛り上がりに、コント延長注意の巻きのサインが出る程(笑)セクシーソング『#ヤッチャイタイ』からの、2014年に大ヒットしたアニメ[アナと雪の女王]の主題歌『Let It Go~ありのままで~』という異色のライブ特別バージョンで披露。「一番歌ってるんちゃう、これ!笑」と観客を制する場面も。会場全体で、YCT(#ヤッチャイタイ)タオルが舞った。
そしてライブも佳境へ。スペシャルゲストにSHINGO★西成が登場すると、ホイッスルと湧き上がる歓声!『スマホ』でムーディーな雰囲気へ。会場もペンライトを左右に振り、ラブソングに耳を傾ける。「お台場、東京BAD TOURに集まった皆、すまん、惚れた。」とバッチリ締め、MINMIへとバトンを戻した。そして、クリスマスに近い事もあって、サンタクロースの話題へ。「サンタクロースは存在する!」というMINMIは「この世の中には、電波・電気・愛・人の気持とか、目に見えない世界がある。サンタクロースがいないっていう人は、目に見えない世界を信じなくなった人たち。サンタクロースのプレゼントは、目に見えるもので届く時、目に見えない形で届く時がある。」と前置きし、夢や人を愛する気持ちなど、すぐに叶わないものも、時間をかけて必ず未来で叶う日が待っているということを信じて作ったという楽曲『いていたいよ』を披露。星の運行がスクリーンに映し出され、透き通った力強いMINMIの声だけが会場を満たす。ペンライトを振ることも忘れ、ただただ聴き入る観客。「太陽や空みたいにそのまんまの、ありのまんま一緒に歩いていこう。」MINMIの心を込めて発する一言一言が、胸にじんわりと染みていく。悲しくはないけど涙が出てしまうこのムーディーな雰囲気のまま突入した「お祝いヤッチャイタイ」。これはお祝いをしたい、されたいお客さんからメールを預かりMINMIと会場のお客さんで祝うという特別企画。ここでは、なんと、カップルで訪れていた彼氏彼女が、お互いサプライズでプロポーズをするというなんとも”jealous”な展開に!ウェディングドレス姿の女性ダンサーもステージ上に現れ、観客は二人を祝福するようにタオルを振り回し『アベマリア』で一気にラストへ向けて駆け抜ける。三味線の渋いトラックが印象的な『Are Yu Ready』では、ジャマイカのダンスで会場と一体に。
2013年にジャマイカで行われた、WRD(World Reggae Dance Championship)優勝という快挙を成し遂げたATTACK DEM SQUADの痺れるダンスショーをはさみ、ラストソングを控えたMCへ。「女の子って、ママになったから言ったらあかんとか、こんな服着たらあかんとか、こんなことしたらあかんとか、ママだけじゃなくて、皆、この会社にいたら、この学校にいたらとかたくさんあると思う。でも、音楽は自由に表現できて、開放してくれる。だからこそ、ママになっても、sexyな歌、刺激のあるファッションして楽しんでいるってことをやってみたい。」と、母親になったらからこそ、母親らしくあろうとしていた自分が、今度はアーティストとして自由に表現をすることを目標として「今年はおりこうちゃんじゃなくていい。叱られるくらいでいい。」という信念のもと、物議を醸した(笑)『#ヤッチャイタイ』を制作し”時には、世間のレールを踏み外したっていいんだ、怖くないんだ”というメッセージを[BAD]に込めたと話した。今回は、衣装チェンジも多く、ミニ丈の刺激的な衣装もあり、まさにMINMIのチャレンジの一つなのだろう。「叱られても、自分にしか見えてない正解がある。BADが時には大切。」というMINMIの言葉が、説得力を持って迫ってくる。「BADな少年と少女の心に火をつけて帰ってよ!」と煽り、sexyな赤のミニドレスで、ラストチューン『BAD』を熱唱。「♪La la la」の合唱と、前後に揺れる会場、盛り上がりは最高潮に達し、ライブ本編は幕を閉じた。
おなじみ、サプライズアンコールは、『シャナナ☆』の替え歌。
ツアーTシャツでMINMIが再登場!一曲目『ラララ~愛のうた~』では早速、タオル回し+ペンライト+ジャンブ+合唱の全部盛り。恒例となっている、観客から募集した大切な人への手紙を即興で歌うコーナーでは、両親が離婚し、母親代わりとして妹と寄り添ってきた姉から、妹への感動的な手紙が選ばれ、大感動の渦に。そしてセミファイナルラストは、鉄板のヒットソング『シャナナ☆』でペンライトを左右に振り、タオルを回しまくり大ボリュームの合唱で今日一番の盛り上がりを見せた会場。「また会いに来るよ!メリークリスマス!」と、笑顔でMINMIはステージを去り、ツアーセミファイナルは大成功のうちに終了した。
ライブ終了後は「めっちゃヤバい!」「楽しかった!」と嬉しそうなファンの姿が見られ、MINMIのエンターテイナーとしての才能を改めて感じることとなった。母として、アーティストとして、女性として、様々な顔を持ちつつ、そのどの顔にも縛られることなく、常にその様々な顔を柔軟に行き来し、挑戦を続けるMINMI。なお、2014年12月24日には、ユニバーサル ミュージック移籍後初となる、ミュージッククリップ集、MINMI DVD]が発売された。最新アルバム[BAD]収録曲はもちろんのこと、『アベマリア』や『ハイビスカス』などの過去のヒットチューンから、メイキングやツアー裏舞台、未発表MVなど、特典映像満載の1枚となっている。今までのMINMIも、新生MINMIもどちらも楽しめる内容だ。週末の心の放火泥棒、MINMIのセカンドステージから目が離せない!
[TEXT by Rie Sumi]
[PHOTO by Yuka Ochiai]