私立恵比寿中学
狂い咲きエビィーロード ~終わりなき進級~
2013.03.31 sun at よみうりランド オープンシアターEAST
open 13:30 start 14:30
「ようこそエビ中テーマパークへ!」
私立恵比寿中学、初の野外ワンマン大成功!
シングル「梅」が初のオリコンデイリーチャート1位を獲得するなど、勢いが加速し続ける私立恵比寿中学。
そんなエビ中の過去最大規模の単独コンサート「狂い咲きエビィロード~終わりなき進級~」が3月31日、よみうりランド オープンシアターEASTにて行われた。
開演前、会場内にはピエロが現れ、次々と大道芸のパフォーマンス。ステージ脇に上がるアドバルーンやスカイダンサーと共に、遊園地らしさを演出している。
そうこうしている間にオープニングVTRが始まり、気づくと先ほどのピエロが極楽門の前へ。門が開き、スモークがたかれ、”極楽門からこんにちは”…すると思いきや「どこ見てんのー?ステージはこっちだよ!」と、ステージ中央に設置された滑り台の上に瑞季の姿が。このどっきり演出に、観客は驚きつつも大盛り上がり。
1曲目はアニメ「ポケットモンスター ベストウィッシュ シーズン2 エピソードN」のエンディング曲にもなっている新曲「サクラ•ゴーラウンド」。
桜の花びらとピンク色を基調としたステージでの、この可愛らしいパフォーマンスに、会場が爽やかな春の空気に包まれた。
「ようこそエビ中テーマパークへ!」と安本彩花の挨拶のあと、おなじみのメンバー自己紹介。
そこから続けざまに、にゃんにゃんポーズの「売れたいエモーション!」、Xジャンプの「放課後ゲタ箱ロックンロールMX」と、観客と一体となって盛り上がるキラーチューンの連続に、前半から早くも会場はヒートアップしていく。
ここでメンバーはいったん舞台裏へ。ステージ上のモニターにはメンバーのソロダンスのVTRが流れる。VTRとはいえ、曲が流れればじっとしていられないのがファンの心理…サイリウムやタオルを振り回し、客席は大盛り上がり。VTR中も休む暇なく楽しませてくれる、嬉しい演出である。
ライブ中盤の「オーマイゴースト?~私が悪霊になっても~」では、会場後方のゴミ箱など場内の至る所からゾンビが現れ、ステージへとぞろぞろ這い上がりエビ中メンバーを取り囲む。
爆発音と共にゾンビが立ち去ると、続いて新曲「禁断のカルマ」を初披露した。恋をしてしまった自分をヴァンパイアに例えたこの曲は、今までにない大人っぽい歌詞にどきっとしてしまうかっこいいナンバーだ。
さらに両A面シングルの新曲「手をつなごう」も初披露。歌いだしの柏木ひなたのアカペラソロパートに聴き入り、サビでは手をつなぎながら歌うメンバーにきゅんとする、「禁断のカルマ」とはガラリと雰囲気の違う可愛らしい一曲。
そして最後は、はやくも定番曲となっている「頑張ってる途中」で、元気いっぱいのパフォーマンスを見せた。
アンコールでは「梅」など3曲を披露するも「まだ歌い足りない」と言う星名美怜。まだまだこの空間を楽しみたいのは、会場にいるみんな同じ気持ち。星名の一声に大きな歓声が飛ぶ。
そんな声に応え、ダブルアンコールで登場したメンバーは「イッショウトモダチ」「また明日」を歌ったが、そこで今度は松野莉奈が泣き出してしまう。「もう一曲歌いたい!」というエビ中メンバーの強い想いを、観客も大歓声で後押した。
本当に本当のラスト一曲で選んだのは、この日2度目の「仮契約のシンデレラ」。この曲は初のホールコンサートとなる日本青年館の時にも最後に歌っており、「青年館を越えるものを」という言葉に会場のテンションも上昇。
曲中、自分たちなりのアレンジで何度も「ありがとう」の気持ちを伝えるメンバー、それに応えるように客席からのコールも次第に大きくなっていく。メンバーも観客も、この日一番の大盛り上がりでライブを締めくくった。
過去のライブでは、毎回大掛かりな仕掛けや演出が印象的だったエビ中だが、この日は所々に面白い演出は挟みつつも基本はシンプル。9人のパフォーマンスのみでしっかりと魅せてくれる、等身大の彼女達の姿を思う存分楽しめるライブとなっていた。
「終わらない進級」を続けるエビ中は、これからも止まることなく成長し、私たちを楽しませてくれることだろう。次はどんな姿で、どんなパフォーマンスで私たちを夢中にさせてくれるのか…期待せずにはいられない!
[TEXT by Reina Hikasa ]
[PHOTOS by Yuji Honda]