success Vol2
更なる成功を目指して戦うアイドル合戦イベント
2013.02.27 wed at Shibuya O-EAST
open 17:30 / start 18:00
「いい汗かきましたか!?」
3時間もの間、テンションMAXで聞けるアイドル合戦イベント
まだ寒さの厳しい2月。そんな酷寒の下、日本一熱いアイドルたちの祭典が開催されると聞き、早速バンドの聖地といわれる渋谷O-EASTに行ってきた。
このイベントではデビュー直後から人気絶頂のアイドルまでが、更なるsuccess(成功)を目指して戦う、まさに”アイドル合戦イベント”なのだ。
平日にもかかわらず会場は多くのファンで埋め尽かされており、ファン層も様々。
それぞれのファンが、自身のお目当てのアイドルだけでなく、他のアイドルのステージも全力で楽しむという。それだけに参加アイドルは一曲も気を抜けないガチンコイベントでもあるという。
そんなイベントのオープニングアクトは、「リンクス」。
USTREAMの番組から誕生した期待のアイドルチームで”会える系アイドル、種目は自由型!”
白地にキュートな赤いタイで決めた5人のメンバー達である。
その彼女たちの栄えある一曲目は、「煌き!SUN-DAYs」。
キラメキSUN-DAYS メラメラ太陽、ってな掛け声で、会場は初っ端から全開コール。開始一曲目からいきなりのコール連呼のライブなんてそうそうない。
それもそのはず、この日2月27日は、彼女たちの記念すべきファースト・シングル「神回シンドローム」の発売日なのだ。そんな大事な日に向けた彼女達のフレッシュな気合と、可愛らしくセクシーなダンスに乗ってライブは「夢のStairs」と、その「神回シンドローム」へと一気に加速していく。
あまりの熱さに、ライブ中にカチューシャが吹き飛ぶというアクシデントもありつつ、ライブは超盛り上がりの渦へ。
「あまりの盛り上がりにカチューシャが・・」「頑張った証拠です!」てなメンバーの掛け合いに、客席からも「うぉー(笑)」の声。 なんなんだ、このイベント・・・・超楽しい!
くりかまき
オープニングアクトをつとめてくれたリンクスのあと、続いては「くりかまき」のステージ。かわいいテクノにあわせて、歌って踊れるDJとボーカルの二人組ユニットである。
というか彼女たちの特徴を、あ…ありのまま話すぜ! 『目の前にかわいい女の子二人がいたと思ったら、彼女たちはクマだった』. な… 何を言ってるのか、わからねーと思うが. おれも何を見ているか分からない…
彼女たちは常にクマの着ぐるみで、なんと自宅からこの格好でライブ会場に来たらしい。
そんな彼女たちのステージは、まきがモコモコしたベージュのクマのいでたちに黒のニーハイを来て登場!会場から歓声があがり指笛がなリ響く。続いてDJ担当のくりかもステージへ。
「一緒に盛り上がる準備は〜?」「OK!」という掛け声とともに二匹のクマのステージが始まった。
くりかまきのパフォーマンスはまだカバー曲がメインだが、そんなことは彼女たちも観客もおかまいなし!
アップテンポなJ-POPが鳴り響く中、彼女たちと観客は飛び跳ねたり手拍子をしたり、まさかのヘッドバンキング!くりかまきと観客が一体になりながら、お互いを楽しんでいた。
ラストはオリジナル曲「アナログマガール」。
かわいいクマな二人が心を込めて大切に歌い、それに観客も声援で答える。前列の観客が柵からはみださんばかりの勢いだ。すべての曲が終わると二人はマイクを外して「ありがとうございました!」とマイクを外して地声で絶叫、見た目はクマーだが超POP&かわいい!!
なあ坊豆腐@那奈
続いてのステージは「なあ坊豆腐@那奈」
那奈は、長い手足にとてもよく似合うピンクのショーパンに、白いロングブーツとトップスのコスチュームで登場。
「今日は何の日か知ってる?」と問いかける那奈に「俺の誕生日!」と即座に答えが観客から返ってくる。那奈と観客のやりとりはとってもフランクだ。
この日はマイクトラブルがあり、那奈自身も進行に手間取っていたに違いないのだが、そんな中でも「がんばれ!」と声がかかり会場は暖かい一体感に包まれていた。
まず1曲目は「クネクネブラボー」。那奈のデビュー曲である。
なめらかな甘い声に、人間の限界を超えたクネクネダンスで、得意のY字バランスを披露。クネクネダンスにかぶせ観客の野太い歓声が鳴り響く。
続いて2曲目の「ズンズン夢計画」では、みんなで踊るため、那奈自らが、まず振付の指南。
人差し指を立てて、「ズンズン…ジャーンプ!、一番に跳べた人にはジャンプチャンピオンの称号をあげます!」という言葉に巻き起こる歓声。
もちろん曲が始まれば、みんな那奈と一緒になってジャンプジャンプジャンプ!(一番高くジャンプしていたのは、前から2列めのシャツのお客さんだったと思う)
続いての「心が少し元気ないみたい」でしっとりと優しく会場を包み、最後に「マジカルトリップKISS」の披露。
この日、写真集が発売されるという那奈のなぜか気になるクネクネ踊りが、なんだかクセになるステージであった。
Love La Doll
白地にそれぞれ「青」「赤」「紫」のハート柄が入ったチュチュを来た3人組が登場。Love La Dollの3人だ。
彼女たちは、昔からの正統派なのか?と思いきや1曲目の「ルカルカ★ナイトフィーバー」から盛り上がりは最高潮。さっそく、観客の中でも輪が出来ている。2曲目に入っても盛り上がりはやまない。
赤のハート柄の衣装のアヤが「もっともっと!」と煽ると観客もさらにアクセルがかかる。それに青のカナと紫のリーも煽りを入れていく。Yシャツを着たサラリーマンだってのけぞって叫んで盛り上がる、踊る、跳ねる!
次々と観客の輪が広がっていく。アーティストと観客という繋がりだけでなく、観客同士も横に繋がっていく、そんなステージだ。
この日の東京の外気温はまだ8度。でも観客の首にはもちろんタオル!これだけ盛り上がっていれば納得だ。
「愛があれば何でもできる」と語りかけるMCに観客からも拍手が上がる。
「HONEY?BEE」ではサビの「恋をしてる〜♪」で観客から手で作ったハートが一斉にあがる。
曲中のアヤの「好きです」のセリフに、観客から「俺も〜!!」と絶叫がかぶさる。
最後の曲は「青春GIRLS最前線!!!」かわいいチュチュの上から、赤いハッピを着る3人。
そんなアンバランスもLove La Dollならアリだ。
ナトカン
6人がステージにあがる。背中にマリオのリュックをしょっている、はるちろ、
パンダのぬいぐるみが全身についた衣装を着ているナナナ—ナナンシ—、
ハリセンを持って歌うなど相変わらず個性の強い6人。
おもちゃ箱をひっくり返したような、としか形容できないハチャメチャなアイドル達だ。
一曲目の「メルト」から始まり、「パラッパ」「初めのアレ」とアップテンポな曲の連投で爆発する6人の個性、それに負けじと観客も盛り上がる。
ナトカンと観客は基本シンクロだ。彼女たちのパフォーマンスパワフルであればあるほど、ファンもパワフルになる。ナトカンが舞台中を回れば、ファンもまわる。
左右に移動すれば、合わせてファンも移動する。
ライブ中にナトカンが騎馬を組めば、ファンも組む。騎馬を作るアイドルも初めて見たが、騎馬を組んでライブを見るファンも初めて見ました。ナトカンもファンも、チームワークは相当なものだ。
最後の曲「ユニバースバース」では盛り上がりもMAX。ファンの輪もアチラコチラに次々と増えていた。そしていつもの掛け声「ナトカン!」「ファイヤー!!」で終了。気合の入った終わり方だ。これもナトカン流。
彼女たちが去ると、ファン同士「ありがとうございました」と互いの労をねぎらっているのが印象的で、そんなメンバーに場内からも惜しみない声援が送られていた
i☆Ris
どこか、けいおん!を思わせる紺色の制服を着た5人がステージに。
5人?いつもの紫はどうしたのか!?
1曲目の「ウィーアー!」で場が完全に盛り上がった後、MCでリーダーのさきさまがそのわけを言った。
「紫担当のひみは、受験で今日はお休みです」
アイドルといえどもまだ10代の女のコ。しかし欠席にも関わらず、紫のペンライトを持ってきているファンが。
そんなi☆Risは、声優アーティストを目指すアニソン・ヴォーカル・アイドルユニットだ。
「アニソン・ヴォーカルオーディション」の優秀者から選ばれたユニットだけに、かわいいだけでなく、その多彩な声質と、ハーモニーが美しい実力派でもある。
2曲目は「最強パレパレード」。
しなやかなダンスと、キビキビとした溜めの効いたダンスに観客も大盛り上がり。
2度目のMCではリーダーのさきさまが誕生日であることが明かされる。「おめでとうー!」という声がここかしこからかかり、皆でハッピーバースデーを合唱。会場はさきさまのイメージカラーである緑のライトに染まった。
誕生日のさきさまは「こんなに多くの人にお祝いしてもらうのは初めて」と感激している様子。
4曲目は「Believe」。客席の端のほうでひっそり踊っている年配のおじさんもとっても幸せそうだ。
最後の曲は、メンバーのフォーメーションからしてファンが何を歌うかを気づいている。「そのフォーメーションはまさか!?」
という声が飛ぶ。彼女たちのデビュー曲「color」だ。
盛り上がるままにi☆Risのステージは終了。
アップアップガールズ(仮)
とうとう、この日のトリをつとめる「アップアップガールズ(仮)」。
はじまる前から「(仮)」とプリントされたシャツを着たファンたちから掛け声がかかる。するとゴールドのキラキラスパンコールのジャージを着たアップアップガールズ(仮)が
ステージに登場。さすがはトリ!1曲目から会場全体が一糸乱れぬ振付で彼女たちを盛り上げている。ファンの動きがぴったり合っているという点ではこの日一番ではなかっただろうか。
佐保明梨が特技だという空手の型を披露すると、ファンはみんな座って鑑賞。行儀が良い。ただ、もちろんおとなしいというわけではない。新曲「リスペクトトーキョー」ではファンは肩を組んで回っている。
3曲目は「UPPER ROCK」。盛り上がるままに、4曲目の「チョッパーチョッパー」。そのまま息つく間もなくラストの「アッパーカット!」へ。
サビの「目指すはチャンピオン、アッパーカット!」の部分で、ファンが客席の中心に集まりだした。最後列の男性ファンたちも前列に負けないくらい跳んでいる。
この曲はボクシングの流れそのままに、休憩のタイミング、サビの大盛り上がりのアッパーカットまで緩急激しいまるでボクシングの試合のような曲で、サビのアッパーカット部分では、観客のジャンプで、会場のO-EASTが上下に揺れたような錯覚に陥った。
ラストの曲まで一気に突っ走ったアプガ。「いい汗かきましたか!?」と仙石みなみ。半袖シャツが汗だくになり、最初から最後まで盛り上がりまくりのファンたちの満足気な顔が印象的だった。
こうしてsuccess Vol.2が終了したわけだが、これだけの量のアイドルのガチンコステージを、3時間もの間テンションMAXで聞けるイベントは中々ないだろう。自身の目当てのアイドルがいればもちろん、もしお目当てがいなくても、このイベントに参加した瞬間、あまりの会場の一体感に、参加した誰かのファンになってしまうのは間違いない。そういう意味ではコアなアイドルファンだけでなく「とにかく音楽を楽しみたい」「声が枯れるまで叫び踊りまくりたい」といった、そんな非アイドルファンにも、是非観て頂きたいイベントだと思う。
[TEXT by FujikOO ]
[PHOTO by HONDA YUJI]